AT互換(FDISK)フォーマットを利用するには 

(2005-11/30、12/03 一部追記)

 PC-98ではPC-98フォーマットのほかに、Windows(ただし95/NT4.0以降)上など限定でAT互換機のフォーマットのHDDも直接読書きできるようです。ここで、AT互換機のフォーマットにすれば、CHSによるSCSI-HDDの32GB制限は回避し、起動できないデータドライブとして使用することができます(もちろんFAT16の2GB制限などのファイルシステムまわりの制限は別に存在します)。そのためにはPC-98(のWindows)から見て、AT互換機のフォーマットであることを正しく判断できなくてはなりません。
 使用するOSにもよりますが、たとえばWindows2000の場合は、HDDにPC-98の起動メニューが残っているとPC-98フォーマットと見なし、32GB以降を正しく認識できなくなります。未フォーマットのHDDを繋ぐ場合は、Windows2000は大容量HDDをAT互換機フォーマットしてくれるようですが、一度でもPC-98フォーマットすると、AT互換機でフォーマットしなおしてもPC-98の起動メニューが消されずに残ることがあり、その結果32GB以上を正しく使えなくなります。つまり注意点として、

* WindowsNT/2000で32GB以上のSCSI-HDDを繋ぐ場合、PC-98のDOSやWindows9x(のDOSモード)からフォーマット(DISKINIT)してはいけない。

ということになります。では、一度でもPC-98で使っていたHDDをAT互換機のフォーマットにするにはどうしたらよいでしょう? もちろん何らかのローレベルフォーマットを行って全データを消してしまえばよいのですが、時間がかかります。ちなみにPC-98のDISKINITはローレベルフォーマットではありませんし、一般に最近は厳密なローレベルフォーマットの手段が一般ユーザーに対して用意されないことが多いようです。PC-98の起動メニューを消すには、HDDの先頭領域12KB程度を消せばよいのではないかと言われており、(IDE HDDをSCSI変換している場合であれば *1)大熊猫氏のNEWHD.COMのようなフリーソフトが使えます。もちろんHDDの重要な管理領域を消してしまうため「一撃でHDDをまっさらにする」ソフトであることには注意します。そのうえでAT互換機なりWindows2000なりでフォーマットすればよいのではないか、ということになります。これは、USBやIEEE1394変換のIDE-HDDでも同様です。

注:*1 大熊猫氏のNEWHD.COMはもともとSCSI-HDDに直接は対応していなかったのですが、大容量HDDはIDE-HDDをSCSI変換するのが当たり前になっていたため、うっかりその説明を忘れてこの場で紹介してしまい、混乱を招きましたことをまずお詫びいたします。
 なお詳細はどるこむの関連スレを参照していただきたいのですが、そのような経緯からか、大熊猫氏のNEWHD.COMはver1.10(05-12-03付)より、SCSI-HDDにも対応してくださりました。この場を借りてお礼を申し上げます。

KAZZEZ

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