*** All in Wonder128/AGPのビデオケーブル ***

ATiのRage128を搭載したビデオカード&TVキャプチャのAGPカード、All in Wonder(以下AIW)128のケーブル結線を調べてみました。形状がほぼ同じでまったく結線の違うケーブルが見付かったからです。

概要と入手の経緯

AIWはAGP版のVGAカードで、PC-98では動作しないとのことでした。ビデオ再生支援機能にTV/ビデオキャプチャと合わせて、これ一枚で何でもできるという意味でAll in Wonderなのでしょうか。VRAM16MB版と32MB版があり、最近はジャンクとして安く出まわるようになりました。

複合ボードの魅力でとりあえず買ってみたまでは良いのですが、ケーブルが無かったり、Win98用のソフトがDLできなかったりでしばらくお蔵入りになっていました。しかしその後もジャンクで出まわり続け、ドライバCD付きのものや説明書・ケーブル付きのものも追加で買ってしまい、さらには箱入り丸ごとジャンクで出ていたり(さすがに買いませんでしたが)で、とりあえず一通りのセットは揃いました。


その間に得たボードは3枚。写真左からそれぞれ16/16/32MB版です。どれも微妙に形が違うということは、長期にわたり販売されていくつかのバージョンがあったということでしょうか(AIW128「PRO」となっているものもあります)。ソケ7の古いAT互換機を録画PCとして再製できないかと考えているので、どれか動いてくれれば良いのですが、動作確認はまだです。なんせAGPの使えるマザーは1枚しか持っていませんので・・・。

AIWのケーブル結線

本題のケーブルについて、もともと互換性のありそうなケーブルを持っていたのでとりあえずボードのみジャンクを買ったものなのですが、その後得た純正ケーブルを調べてみたら結線がまったく違っていたのです。以下にそれを紹介します。

ピン並びについて



AIWのケーブルは入力側・出力側ともミニDIN8ピンのコネクタであり、どちらもS端子・ビデオ・オーディオ(ステレオ)のコネクタが出ています。オーディオは入力側はRCAコネクタ(赤白)ですが、出力側はステレオミニジャックになっています。また写真から分かるように、入力側と出力側のミニDIN8ピンコネクタはピン並びは同じですが、フレームの出っ張り位置が違っていて、物理的に装着できなくなっています。出力側についてはケーブルのコネクタにピン番号が書いてありました。

ミニDIN8ピン オス側ピンの数え方は以下の通り。フレームはFとします。
 678
34 5
 12

また、S端子ミニDIN4ピン(メス側)のピンの数え方は以下とします。
 43
2 1
 =

F-S端子フレーム
1-Video
2-GND(S端子1&2+Videoフレーム)
3-ミニジャックフレーム(Audioフレーム)
4-ミニジャック中間(Audio R)
5-GND(S端子1&2+Videoフレーム)
6-Y(S端子3)
7-ミニジャック先端(Audio L)
8-C(S端子4)

以上が本来のAIWのケーブル結線と思われます。

同形のジャンクケーブル

しかし私が以前ジャンク入手していたケーブルは、ミニDIN8ピンから赤白黄のAV+S端子+ステレオミニジャックが出ており、AIWのケーブルと機能的に良く似ていそうです。フレームの出っ張りは出力側と同じであり、これが使えたら便利だったのですが・・・しかし導通を調べたら残念ながら互換性はありませんでした。参考までにその結線を以下に示します。


F-NC
1(1)-C(S端子4)
2(2)-Audio L
3(3)-Video
4(7)-GND
5(4)-Audio R
6(5)-Y(S端子3)
7(8)-ミニジャック中間
8(6)-ミニジャック先端
↑カッコ内のピン番号は、そのジャンクケーブルコネクタに書いてあったピン番号です。形が同じでも製品によって数え方が違うのですね・・・。
つまり↓こうなっていました。
 586
37 4
 12

もちろん、番号を合わせたからといってAIWと同じになるわけでもありません。ピンアサインもピンの数え方もまったく違っていたというわけです。
以上、紛らわしいケーブルとして参考になれば幸いです。

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